フィットネスクラブやサーキットジムなど、15年以上従事してきて時々お客様からお話しがあるのが、「脂肪を筋肉に変えたいです」というご相談。
お気持ちは分かりますが、結論から先に申し上げますと、脂肪は筋肉にはなりません。
なぜなら作り自体が違うからです。
この記事は、一般的に言われている脂肪と筋肉の違いについて、ご説明いたします。
脂肪と筋肉は全くの別物
まず、細胞レベルの話しになるのですが、脂肪と筋肉という組織は全く別物です。
ここでいう脂肪は体脂肪を指しますが、体脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪に分かれます。
皮下脂肪は皮膚の下にあり、内臓脂肪は内臓の周りにつきます。
内臓脂肪も多くなると疾病のリスクが高まる事から少ないに越したことはありませんが、皮下脂肪は外見に現れる事から、気にされる方も多いです。
それら筋肉と脂肪は大きくなったり小さくなったりしますが、その過程は違います。
筋肉は太くなり脂肪は大きくなる
書籍:筋肉のしくみ・はたらき辞典より写真引用 監修:石井直方 著者:左明/山口典孝 発行:株)西東社
上の写真は筋肉の断面イラストになります。
筋肉に負荷をかけ、超回復により回復する過程で筋繊維が太くなり、結果筋肉自体が太くなります。
そして脂肪細胞ですが、脂肪の増え方は脂肪細胞自体の数が増えるもの、脂肪細胞自体が大きくなるものと分かれます。
脂肪細胞の数が増えるのは思春期までと言われており、一度増えると減る事はないとされています。
もう一方は余ったエネルギーなどが中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられ、脂肪細胞自体が大きくなります。
したがって、ダイエットなどを行い体脂肪を落とすという事は、運動や食事コントロールで体脂肪自体を小さくするという事になります。
運動と食事、どちらか一方だけでは理想的な身体は手に入りません。
どちらもバランス良く行うことにより、相乗効果が得られるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
体脂肪は筋肉になることはありませんので、体脂肪を落とす場合は食事管理と運動で摂取エネルギーよりも消費エネルギーを増やして体脂肪自体を小さくさせること。
筋肉を大きくしたい場合は、太くしたい部位に日常生活以上の負荷をかけ、筋損傷→回復を繰り返し、超回復を引き起こす事が大切です。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。