こんにちは
ボクシングエクササイズ・パーソナルトレーナーの原です。
スポーツクラブでボクシングエクササイズを行っている方と、実際にサンドバッグを叩いている方では、フォームは違ってきます。
私は以前、ボクシングエクササイズのインストラクターとして活動しておりましたので、どちらも存じ上げております。
何が違うと思われますか?
前者は空中をパンチして、後者は目標物に直接パンチを当てます。
空中にパンチを打つ動きは、人を倒す実際のボクシングでも練習メニューにあります。
『シャドー』
聞いたことはございませんか?
格闘技の経験がないと、知らないですよね(笑)
失礼しました。
頭のなかで相手をイメージし、その相手に向かってパンチを打ち、パンチをされたらディフェンスを行います。
イメージの中で相手にパンチを打ち、イメージの中でパンチを避けるのです。
また、鏡に向かってパンチを打ち、自分のフォームをチェックするという意味もあります。
二つともとても大切なトレーニングで、ボクシングを行っている方は欠かさず行います。
このシャドーで、『相手のイメージ』ですが、これは実際に人とパンチを交わす練習を積まないと、効果的に行うことが出来ません。
なぜなら、イメージ出来ないからです。
テレビや生でボクシングの試合を見たことがあっても、他人を見るのと自分がやるのとでは、全く別物です。
話を元に戻しますと、パンチを当てる練習をしている人と当てていない人では、体重移動・タイミング・角度・腕の位置などは、全く違ってきます。
では、当てる・当てないでは、具体的に何が違うのでしょうか?
腰の入り方が違う
これは想像しやすいと思います。
パンチを当てると、強さが分かります。
パンチを当てる必要が無い場合、強く打つ必要はありませんが、サンドバックやミットなど目標物があると、強く打ちたくなるものです。
また、弱いパンチしか打てないという方は、体重移動・筋肉の連動・身体の回転が、上手く拳(手)に伝わっていない可能性があります。
見た目でもある程度は分かりますが、ミットやサンドバッグを打っていただくとハッキリそれらが分かりますので、修正案が出せます。
目的(質)が違う
エクササイズの目的は、エネルギーを多く消費する事が目標のひとつだと思いますが、パンチを打ち込む時は、なるべく『無駄』を省き、『強さ』が求められます。
どういう事かと言いますと、『無駄』というのは、『余計な動作』です。
余計な動作が入ることにより、形が崩れ、効率の悪いパンチになります。
綺麗なパンチとは、そういった無駄を省いた、全身の筋肉を連動させたシンプルなパンチです。
例えば、ドラゴンボール主人公、悟空が使う『元気玉』です。
元気玉は、地球上の皆の気を少しずつ集め、一つの巨大な力にします。
パンチも同じく、一ヶ所の力だけでなく、身体全体の筋肉から少しずつ力を集め、一つの大きな力にする事により、強力なパワーを生むのです。
無駄を徹底的に省く事により、効率の良い、綺麗で強いパンチが打てるようになります。
では、無駄を省くにはどうしたらよいのでしょうか?
形の綺麗なお手本を、基礎から反復練習する
当たり前の事ですが、これが一番の近道だと感じております。
基本を疎かにした状態でエクササイズのようにカロリー消費を目的として行うと、メチャクチャな動きが身についてしまい、エネルギー消費は高くても、見た目が綺麗ではなくなってしまいます。
一度形が身体に定着してそまうと、そこからの修正は、初めて身につける時の十倍ほど労力がかかると言われています。
したがって、修正出来ない訳ではありませんが、膨大な時間と労力が必要になってしまいます。
もちろん、ご本人がそれで良いのならそのままで良いと思うのですが、周りに見せられる動きを身につけたいのでしたら、初めが肝心です。
ボクシングエクササイズやキックボクシングエクササイズがお好きでしたら、自分がなりたい動きをされている先生の動きを真似て、基本を丁寧に反復練習した方がよいと思います。
私自身も、ひとつのパンチを一ヵ月、ひたすら練習した事があります。
無理をせず、あなたに合ったスタイルを身につけてください。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。