血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈壁にかかる圧力を数値化したものです。
一般的に『上の血圧』と称される値は、心臓が収縮して血液が勢いよく流れている時に動脈壁にかかる圧力で、『下の血圧』は、心臓が拡張している時に動脈壁にかかる圧力の値を言います。
血圧が高い事による影響は大きく、特に運動をしている方は気をつけなければならない点があります。
今回の記事は血圧が高めの方へ、運動をする際に注意する点をまとめました。
高血圧による症状
高血圧は別名サイレントキラーと言われているように、自覚症状がありません。
それもそのはず、人が決めた数値ですので、症状はありません。
2021年1月現在、高血圧は140/90mmHg以上が高血圧に分類されますが、私個人はそこまで気にする必要は無いと考えております。
気にする必要が無い理由を詳しく知りたい方は以下のブログをご参照ください。
2021年1月現在、日本高血圧学会が提示している降圧目標は130/85mmHgとなっていますが、この基準はいつから設けられているかご存知ですか? 実は、数十年の間に、血圧の基準は大きく変わっているのです。 &[…]
しかし、あまりにも高すぎると、脳溢血(脳出血)などの重篤な症状を引き起こす可能性が高くなりますので、医師の診断が必要です。
降圧剤などの内服薬が処方されるかもしれませんし、運動制限が出るかもしれません。
それらを加味して、運動の仕方が大切です。
ミルキングアクションを有効に使う
ミルキングアクションとは、筋肉が収縮・弛緩する事により血流を助けてくれる筋肉の働きです。
骨格筋を形成する筋は『随意筋』と言い、意識的に動かせる筋肉になりますが、逆に言うと動かそうとしなければミルキングアクションは起きません。
なぜミルキングアクションが必要かと言うと、心臓から全身に排出された血液は勢いよく動脈を通って全身を巡り、静脈を通って心臓へと戻っていきますが、血液は心臓という強力なポンプの力により全身を巡ります。
しかし、血液は全身を巡るうちに徐々に流れる力が弱まってきます。
特に脚から戻る血液は重力に逆らって上へと昇っていく訳ですから、大きな力が必要となります。
その手助けをしてくれるのが、ミルキングアクションなのです。
ふくらはぎは『第二の心臓』
ふくらはぎはこのように言われる事があります。
ふくらはぎには、腓腹筋やヒラメ筋という筋肉があり、これらを動かす事によってミルキングアクションが作用します(ヒラメ筋の上に腓腹筋があります)
出展:身体運動の機能解剖
血液がスムーズに流れる事により心臓の負担も減り、血圧も下がりやすくなる為、血圧が気になる方は脚から動かす事をお勧めいたします。
運動前のストレッチは脚から行うと良いでしょう。
その場で踵の上げ下げを行うだけでもふくらはぎの筋肉は使われています。
まとめ
血圧が気になる方はどのように運動をすれば良いのか、不安に思うかもしれませんが、どういう動きで血圧が変化するのか、知る事により思わぬ事故を防ぐ事が出来ます。
デスクワークが主の方もイスに長く座っていると血液が脚に滞り、むくみも起きやすくなります。
まずは脚から動かしましょう。
高血圧の方が体を動かし始める時に行うべき事として、脚から動かす必要性について解説しましたが、他にも注意する点として、筋トレなどで「フンッ」と呼吸を止めて踏ん張ってしまうと、一気に血圧が上がる為注意が必要です(バルサルバ現象と言います)
呼吸は止めずに筋トレは行いましょう。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。